2017.12.05
【イベントレポート】ベンチャー型事業承継講座 DAY2
~家業で起こすイノベーション~強みを知る
11月11日に始まったベンチャー型事業承継講座。
親の会社に入った、もしくは入るかもしれない34歳未満の方を対象に、家業の経営資源を活用して立ち上げる新しいビジネスをテーマに学んでもらう3回連続講座です。
一回目の様子はこちら
【イベントレポート】ベンチャー型事業承継講座 DAY1 ~ケーススタディ&家業の歴史を知る
二回目となる11月25日は「有形・無形の経営資源を棚卸/強みの分析/選択と集中」の講義&ワークショップ。
講師はグロービス経営大学院の松林博文先生が担当です。
1962年生まれ。大阪府出身、鎌倉在住。
日本メーカーでの海外営業を経てミシガン大学経営学院修士課程修了(MBA)。
卒業後ジョンソン・プロフェショナルでマーケティングと中長期戦略立案に従事。現在クライアントは日系:外資、ネット:リアルがおよそ半々。個人の創造性発揮、組織のデザイン思考定着をライフワークとする。現在は国内外で経営大学院(MBA)で教鞭をとるかたわら、企業や、国・市町村へ総務省、自治大学、国際協力機構などをつうじマーケティング、ブランディング、満足度向上に関するアドバイザーを務め、アジア諸国でも教鞭を取る。ミラクリエイションでは、ファミリービジネスの新規事業、新しい働き方、次世代組織の創造をサポートする。
プロフィールを見るとなんだかすごい人なんですが、冒頭でいきなり「みんな、まっぴーと呼んでね〜!」と言い出し、場が一気に和みました(笑)。
狭い教室には、まっぴーが好きな音楽が流れ、アロマが香り、なんだか不思議な空間が広がっています。
この日もテレビ、新聞など、マスコミの取材もたくさん。
「大廃業時代」などセンセーショナルなニュースが多い中、「ベンチャー型事業承継」という新しいジャンルへの関心度や期待値の高さを感じます。
この日までに出ていた課題は「家業の強みを分析してくる」こと。
改めて家業の現場を客観的に観察してきた内容を、一人ひとり発表しました。
いやー、愛があるなぁ。「斜陽産業で」とか「ド田舎で」とか枕詞をつけながらも、自分で取材してきた内容を発表する時に見せる小さなドヤ顔(笑)。私は見逃しませんよ。
みんななんだかんだ言っても家業が生み出した利益のおかげで大きくなったということがわかってるんですよね。
これが「家業を存続させたい、だから生き残るために社会に新たな価値を与えるイノベーションを生み出したい」という、アトツギならではの原動力なんだと思います。みんないい顔。
随所にまっぴー先生による解説や受講生からの質問が入るほか、フィードバックシートに、16人の家業について、16人全員が意見や感想を書いていきます。
まったく異業種の人から鋭い質問が飛び交います。不思議に他人のことはよくわかるんです(笑)
最後はまっぴー先生によるまとめ。
アトツギがこれからの時代にイノベーションを生み出していく中で、自分自身がワクワクすること、他者とのコラボレーションを家業の強みに掛け算していくことがキーワードになるそうです。
次回はいよいよ最終回(12月9日)。
課題は、家業の強みをベースに新しいビジネスを考えてくること。
アトツギならではのベンチャービジネス、どんな発表になるのか今から楽しみです。
ちなみに、この日は有志メンバーで、近所の居酒屋で打ち上げ。
同族経営ならではの「ややこしい」話で深夜まで盛り上がっておりました・・・
(文:近畿経済産業局「NEXT INNOVATION」事務局 プロジェクトリーダー 山野千枝/写真:中山カナエ)
山野 千枝
近畿経済産業局NEXT INNOVATION事業 プロジェクトリーダー、「ベンチャー型事業承継」伝道師、アトツギベンチャー界のゴッドマザー。大阪市が発行するビジネス情報マガジンBplatzを創刊から16年間編集長を務め、2500社以上のベンチャー・中小企業の取材に携わる中で、中小企業の世代交代のタイミングで起こるイノベーションに注目。「ベンチャー型事業承継」をテーマに、関西圏の大学で親が事業を営む学生を対象に教鞭をとる。座右の銘は「着眼大局着手小局、波に乗るのではなく、小さくても波をつくる」。AKY(あえて空気を読まない)突破力が持ち味。
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